「ニッポン放送タイムトラベル70年展」開催レポート
※この企画展は終了しました※
9月1日まで放送ライブラリーでは、「ニッポン放送タイムトラベル70年展」を開催しています!
近年は、テレビ番組にクローズアップした企画展がほとんどでしたが、今回はラジオが主役です!
人気深夜番組などを通じ各時代の若者の心を捕らえ、また「音」のメディアとして、ポッドキャストや音声SNSなど、形態を変えながら今も進化を続けているラジオ。
“各時代の人々の心を惹きつけるラジオの魅力とは何か?”をテーマに、7月に開局70周年を迎えたニッポン放送のこれまでのあゆみと、来年放送開始100年を迎える日本のラジオの歴史を振り返る特別展示も行う、ラジオを総ざらいする企画となっています!
ここから、企画展の内容を紹介します!
◆展示内容
Back to 1954
ニッポン放送は1954年7月15日に本放送を開始しました。1950年代当時の日本の風景や風俗が伝わってくる開局当時の写真、番組表、ナンバリング1号のマイクなど、貴重な資料や放送機材を展示しています。
このコーナーでは、開局前夜祭(1954.7.14放送)の中で放送された、歌舞伎中継の音源を一部紹介しています。
展示中の7/14の確定表を見ると、前夜祭には、昨秋の朝ドラのモデルになった笠置シヅコさんや、淡谷のり子さんなどそうそうたるメンバーが出演し、日本劇場や歌舞伎座などから開局をお祝いしたようです。
70年のあゆみ
・ニッポン放送ヒストリー「TOPICS100」
開局70年の歴史から、ニッポン放送が自ら選んだ100のトピックスを紹介!今も続く各時代を代表する番組関連グッズや懐かしい放送機材も展示しています。
ニッポン放送といえばAM周波数「1242」ですが、「1240」の時代があったことを今回初めて知りました。1240時代のグッズも展示しています。
・歴代「タイムテーブル」展示
ここでは1973年以降のタイムテーブルを展示しています。
70周年の今年のキャッチコピーは「笑顔にナーレ!」ですが、これまでに「オモスルドロイカ」「かぼちゃ計画・もも計画」などユニークなキャッチコピーが毎年登場。その年のキャッチコピーに合わせ、タイムテーブルのタイトルやサイズも変化してきました。
1987年度は、なんと紙袋型!他にも付属の赤と青のセロファンを覗くと、チェッカーズが飛び出す仕掛けの週刊番組表(1985年5月ごろ)も。その発想の斬新さに驚きます…!
・ベリカード展示
ニッポン放送が発行した各時代のベリカードを展示しています。
ベリカードとは、英語の「Verification Card」を略した言葉で、日本語では「受信確認証」。受信した放送が、その放送局のものであることがわかるような内容を、受信報告書として放送局に送付すると発行されます。
「実は昔集めていた」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
なお、ニッポン放送は2024年3月末をもって、国内の受信報告による発行を終了しました。
『オールナイトニッポン』コーナー
・ANNのあゆみ
ANNは1967年10月2日に放送開始しました。番組開始から今までの56年間に、400人を超えるパーソナリティが、各時代を彩ってきました!会場では、年表形式でこれまでのパーソナリティを紹介しています。
ANNといえば、受験生時代に聴いていたという方も多いのではないでしょうか。ニッポン放送番組表の79年2月号にも「全国受験生支持率12年連続No.1」の記載がありました。受験期には、抽選でリスナーにプレゼントされたお守りもあったようです。
・番組会報誌『ビバ・ヤング』展示
タイムテーブルではなく、ANNリスナー向けの会報誌がかつて発行されていたのをご存知でしょうか?
現在は、アーティストや俳優がパーソナリティを務めていますが、番組初期は、今回展示にご協力いただいた亀渕昭信さんをはじめとした社員の方々がパーソナリティを務めていました。
そうした時代に発行された『ビバ・ヤング』は、各パーソナリティの社内のデスク紹介や、恋愛や社会問題に切り込んでリスナーの意見を紹介する記事など、ラジオを離れてもパーソナリティとリスナーの距離が近く感じられる内容となっています。
・歴代ジングル
12のANN歴代ジングルを聴くことができるサンプラーを設置。みなさんの想い出のジングルはあるでしょうか?
注目いただきたいのが、1~4番までのジングルと5番以降のジングルの音の違い。ニッポン放送は1992年3月15日に、AMモノラル放送からAMステレオ放送に切り替わったため、5番以降の音質はそれまでの音質に比べてクリアで立体的になっているのです!
ちなみに・・・AMステレオ放送は、必要な機器の生産が既に終了し、保守・維持が困難なことから、今年4月に終了しています。radikoとワイドFMでは、引き続きステレオ放送を聴くことができます。
ジングルだけでなく、亀渕昭信さんの呼びかけにより、外務省を動かし、ビアフラ救援を実現するきっかけとなった回や、三笠宮寬仁親王がパーソナリティを務めた回など貴重な音源を会場で聴くことができます。
ラジオ・チャリティ・ミュージックソン コーナー
ミュージックソンは「音楽とラジオの力で社会に貢献できることをしたい」という思いから始まったチャリティで、今年活動開始50周年を迎えます。
このコーナーでは、過去のアートポスターや関連資料の展示で、これまでの活動を振り返るとともに、萩本欽一さんがパーソナリティの記念すべき第1回のオープニングの音源も紹介しています!
特別展示「History of Radio」
1925年3月22日、日本で初めてのラジオ放送が行われました。1923年9月の関東大震災が、放送の実現を急ぐきっかけとなったとされています。
そんなもうすぐ100年の節目を迎える日本のラジオ放送を、年表やラジオ機器、ラジオ関連の広告で紹介しています。
展示物の中には世界に1台しか現存していないというラジオや、戦前のポスターも展示しています。ぜひ、貴重な展示の数々を間近でご覧ください。
記念撮影コーナー
・生放送スタジオ再現!
『ANN』生放送スタジオ2スタを再現!『ANN』のパーソナリティ気分を味わえます!
「ガチャガチャの森」とのコラボカプセルトイも展示中。スタジオ内のマイクとヘッドホンと、ミニチュアを比べて見てみると面白いかもしれません。
・『オールナイトニッポン』 市松ロゴパネル
パーソナリティが記者会見をするお馴染みのあのパネルの前で記念撮影が楽しめます!
メッセージコーナー「I ❤️ラジオ ラジオって○○だ!」
ハート型の付せんに、ラジオへの熱いメッセージをお書きください!
各番組のパーソナリティやアナウンサーの皆様からのメッセージも掲示していますので、お見逃しなく!
そのほか、映像でラジオの裏側を見ることができる、「ストーリーズ のぞき見ドキュメント 100カメ×オールナイトニッポン」(NHK) を上映中です!
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アンケートやメッセージコーナーでは、昔からのリスナーだけでなく、好きな歌手やタレントがパーソナリティに就任したことをきっかけに、ここ数年でラジオを聴き始めたという方からのお声も多数いただき、現在も変わらぬ情報メディアとしてのラジオの強さを実感しました。
この夏、ニッポン放送70年、そしてラジオ100年の歴史を堪能できる本企画展にぜひお越しください!
◆開催概要
8/24に、上柳昌彦さんと冨山雄一さんをお招きし、公開セミナーを開催します!詳細・お申込み方法は、下の画像からHPへアクセスの上ご確認ください!