番外編【CM】「Walk Man’87 さる」(ソニー/1987年)&CM上映会のお知らせ
企画展担当のTです。
突然ですが、放送ライブラリーでは2月1日より、「2024 64th ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS 入賞作品上映会」を開催します!
「ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS」とは、一般社団法人ACCが主催する広告賞です。この賞はテレビ・ラジオCMの質的向上を目的に1961年に創設された「ACC CMフェスティバル」を継承し、2017年、さまざまな広告活動やサービスを審査対象に加えて発展・改称したものです。
同賞は名実ともに日本最大級の広告賞として放送界・広告界に広く認知され、その頂点である「総務大臣賞/ACCグランプリ」は、広告制作に携わる人々の大きな目標となっています。第64回は、9部門に2,323作品の応募があり、407作品が入賞しました。
入賞作品上映会は、テレビCMとラジオCMの入賞作品のうち、110作品を上映予定です!お楽しみに!
というわけで、番外編の今回は上映会の開催にちなみ、テレビ番組ではなく、テレビCMについてご紹介します!
ご紹介するCMは、ウォークマン WM-501「Walk Man’87 さる」(ソニー/1987年)です。
そう、一定世代以上の方には言わずと知れた、さるの「チョロ松」がウォークマンを手にしているあのCMです。
このCMは、「ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS」の前身である「第27回ACC CMフェスティバル」フィルムCM部門 最優秀スポットCM賞を受賞しています。
そもそも猿が二本足でしっかり立っていることが驚きなのですが、ウォークマンから流れる音楽に聞き入っているかのように、目を閉じるチョロ松。
CMに使用されている楽曲がマッチしています。
80年代に制作された作品ですので、生成AIなどは使われていません。
チョロ松が本当に音楽に聞き入って目を閉じたのか?はたまた眠かっただけなのか?そもそも、ヘッドホンからは実際に音が流れているのか?流れていないのか?真相はわかりません。
しかし、もし音楽が流れていたとしたら、チョロ松はこの素晴らしい音楽に聞き入っているのだと、私は信じています…!
新世代のウォークマンが誕生したことをPRするこのCMでは、こんなコピーが流れます。
音が、進化した。人は、どうですか?
人の耳は音の進化についてこられるのか?と問いかけるかのようなコピーは、新しいウォークマンの音質が一体どれだけ進化をしているのだろうかと、ワクワクさせてくれます。
この印象的なコピーは、一倉宏さんという方が手掛けています。一倉さんはこのCMのほか、「きれいなおねえさんは、好きですか。」(松下電工/1993年)など、皆さんがご存知であろうコピーを数多く手掛けています。
私がこのCMに出会ったのは、小学5年生の時に偶然テレビで見た懐かしCM特番。初めて目にした時に、なぜか涙したことを今でも覚えています。
もちろんチョロ松の姿に衝撃を受けましたが、それ以上にBGMとチョロ松の表情に、悲しいわけではないけれど上手く言い表せない感情を抱いたことを記憶しています。
当時は上手く言い表せなかったこの感情、今思えば「エモい」という言葉が当てはまるのかもしれません。
これをきっかけに、過去のCMの面白さに目覚め、そこから歌謡曲や過去のドラマなどに段々と興味が広がっていきました。このCMが私の原点であり、今の放送ライブラリーでの仕事にも繋がっているのだと思います。
このCMが放送された1987年前後には、CMから話題の動物が沢山誕生しました。トリス犬(サントリー・81年)、エリマキトカゲ(三菱自動車工業・84年)、ラッコ(協和発酵工業・84年)、鉄棒する猫(日本電信電話・87年)、アシカ(足利銀行・91年)etc・・・
これらのCMをはじめ、放送ライブラリーでは歴代ACC賞の入賞作品を視聴できます!公開中のCMは以下のページで調べることが可能です。
番組検索 – 放送ライブラリー公式ページ
また、最新の入賞作品は、ぜひ上映会でご覧ください!
皆さまのお越しをお待ちしています!!