特別展示『Dr.コトー診療所』開催レポート
※この企画展は終了しました※
1月29日まで放送ライブラリーでは、映画公開を記念して、「テレビ放送開始70年企画 特別展示『Dr.コトー診療所』」を開催しています。
診療所の入口セットほか、撮影で使用された小道具などを特別展示するとともに、ドラマシリーズの上映も行い、ドラマの歴史も振り返る企画展となっています!
ここからは、企画展の会場の模様をお届けします!
展示コーナー
エントランス
企画展のチラシやポスターにも使用しているメインビジュアルがお出迎え。
すぐそばでは、作品についての紹介パネルを展示しています。『Dr.コトー診療所』をよく知っている人も、実は知らないけど来ました・・・という方も、ここで作品の内容を確認できます。
映画関連展示コーナー
◆診療所セット
奥の部屋に入ってまず目に入るのは、志木那島診療所の看板と入口!!放送ライブラリー内に診療所が臨時OPEN!
診療中の札はぶら下がっていますが、中には入れませんし、コトー先生もいません。こちらは、スタジオに建てられた入口セットをほぼそのまま再現したものです。
この臨時診療所には様々な秘密が・・・
その1:セットの左右側面
与那国島に建設されたオープンセットと、スタジオのセットは異なる部分があります。実際の建物の写真と見比べてみてください。※高さは施設の天井高に合わせているため、実際のスタジオセットと異なります。
一番わかりやすいのが、「志木那島診療所」の看板から左側部分が無い点です。ちなみにスタジオセットの左側面はというと・・・
あれっ?ベニヤ板が??テレビ美術における工夫で、映像に写り込む正面玄関以外の部分は、スタジオではセットを建てていないのです。
その2:石垣の石
手前の石垣ですが、よーく見ると石の色が左右で違います。左側(緑がかった方)が本物の石で、右側が発泡スチロール製の石なのです。
右端に写り込んでいる石は一見重く見えますが、赤ちゃんでも(おそらく)持ち上げられるくらい軽い!!
当初は全て発泡スチロール製だったそうなのですが、オープンセットの石垣との違いがわかってしまい、映像的につながらなくなってしまうため、カメラに映る部分は本物の石で作られたそうです。
見え方も運搬のしやすさも考慮されていて、まさに美術さんだからこそ為せる技です。
◆その他の展示
診療所を形作る重要なアイテムとして欠かせないのが旗。
一見同じ旗が展示してあるようにみえますが、実は素材が違います。
左の旗は風になびくように軽い素材でできており、右の旗は寄りの画を撮るために作成されたものだそうです。
旗の下のケースには、映画のセットデザイン資料を展示。前作から16年経っていることもあってセットは残っておらず、スタッフもほぼ入れ替えとなったため、映画の制作にあたっては、過去の映像や図面から描き起こしたそうです。
セットの向かい側では、映画の撮影で実際に使用された衣装&小道具を展示。衣装は、コトー先生をはじめとした5名の登場人物が着用したものを展示しています。また、泉谷しげるさん演じる安藤重雄の帽子や長靴なども展示中です。
その他、コトー先生のカバンや靴、先生たちが白衣に差しているペンなどなど、映画を観た方は「あのシーンの!」と思わず漏らしてしまう小道具の数々を展示しています。
コトー先生にとって大切な移動手段である自転車も展示。今作では電動自転車にグレードアップ!フレーム部分には、志木那島のみなさんからのプレゼントであることがわかる“寄贈 志木那島支所一同”の手書きの文字が。
番組上映コーナー
こちらのコーナーでは、ドラマシリーズのうち9本を上映するとともに、ドラマシリーズの関連展示を行っています。
ドラマシリーズ資料
こちらではドラマシリーズの美術関連資料を展示。資料の中には、与那国島に建てられたオープンセットの建築図面もありました。会場でよ~く目を凝らしてご覧ください!
反対側には、普段なかなかお目にかかれない貴重な台本の数々!
ドラマの宣伝ポスターとともにお楽しみください。
番組上映
2003・2004・2006年に放送されたドラマシリーズの中から9話分を、A・B・Cの三つのプログラムに分け、日替わりで上映しています。
これらは8階の視聴ブースでも視聴可能。「他のプログラムを見たい」「今日は時間が無い!」という方は、是非8階でご覧ください!会期終了後も引き続き視聴可能です。