【上映会レポート】BLセレクション「生きること、描くこと ~テレビが記録した芸術家たちの軌跡~」
2024年11月23日(土)~12月15日(日)にわたって、番組上映会「生きること、描くこと ~テレビが記録した芸術家たちの軌跡~」を開催しました。(会場:放送ライブラリー)
今回の上映会では、芸術家たちの人生、創作の源に迫ったドキュメンタリー作品を特集しました。
明治、大正、昭和と激動の時代をそれぞれ生きてきた芸術家たちは、発表する作品の背景に強烈な体験を宿しています。彼らにとって、創作の原点ともいえる人生の分岐点は何だったのでしょうか。
芸術家たちにゆかりのある地域の放送局が記録してきた彼らの創作活動や素顔から、作品の根底に流れる思想や哲学を掘り下げました。芸術家・芸術作品をより深く理解する一助となりましたでしょうか。
◆上映番組(上映順)
ドキュメンタリー 家路(広島テレビ放送/1977)※平山郁夫
画家・北川民次 キャンバスからのメッセージ(静岡放送/1986)
春なお遠く ある画家のシベリア(山口放送/1992)※香月泰男
無限の増殖 ~草間彌生の魂~(信越放送/2005)
しわわせ.人生 ~木下晋の鉛筆画の世界~(北日本放送/2003)
杉本健吉の世界〔4〕 マンダラ ~87歳・新たなる旅立ち~(中京テレビ放送/1992)
いのちの原風景 秋野不矩インドを描く(テレビ静岡/1998)
◆上映会の様子
期間中、上映会にはのべ400人の方にご来場いただきました。
アンケートでは、「地方のテレビ局がその地域ゆかりの芸術家を掘り起こし、知らしめているのがよかった」(千葉県70代)、「作品とその人の生い立ち、考え、家族や友人など広い範囲で知ることができてよかった」(鎌倉市70代)、「美術館のライブラリーではゆっくり見ることができないので、じっくり見られたのがよかった」(藤沢市50代)などのほか、「抽象的、幻想的な平山画伯の絵の背景、深みがよく理解できた」(横浜市50代)、「木下さんの鉛筆画はいつもすごいと思って見ていたが、背景が理解できてよかった」(東京都60代)、「アーティストのフロンティアとして見た草間彌生と、現実の生き様とのギャップが感じ取れた」(横浜市60代)、「香月泰男のドキュメンタリーを興味深く鑑賞した、シベリア抑留についてはもっと周知されるべき史実だと思う」といった個別の芸術家に対する感想も多くいただきました。
今回上映した番組は、放送ライブラリーでいつでもご覧いただけます。
上映番組以外にも、多数の番組を公開しておりますので、あわせてご視聴ください。会場内では、上映会で紹介しきれなかった番組のリストも配布しました。下記よりPDFでご覧ください。