マガジンのカバー画像

スタッフおすすめ番組

9
放送ライブラリーのスタッフが、公開番組の中からおすすめ番組を隔月で1本ずつご紹介します!
運営しているクリエイター

#テレビドラマ感想文

vol.8『ドラマ 鳥帰る』(NHK/1996/90分)

 放送ライブラリーで公開している数多くの番組から、スタッフがお勧めしたい番組を連載形式でお届けするこの企画。今回は、昨年11月に亡くなった脚本家・山田太一氏の『鳥帰る』を取り上げます。『岸辺のアルバム』、『ふぞろいの林檎たち』(共にTBS)といった有名ドラマに比べると、比較的地味な作品かもしれません。執筆は、施設・広報担当のSです。    「鳥帰る」は春の季語で、雁、白鳥、鶴など日本で越冬した渡り鳥が、春を迎えシベリアなど北方へ飛び立っていく様子を指します。安住敦の句「鳥帰る

vol.2『わが兄はホトトギス』(南海放送/1978/53分)

 放送ライブラリーで公開している数多の番組から、スタッフがお勧めしたい番組を連載形式でお届けするこの企画。今回ご紹介するのは、現在開催中の上映会「ローカル・ドラマ紀行2」でもラインナップされている『わが兄はホトトギス』です。執筆は、施設・広報担当のSです。  本作の主人公は俳人・正岡子規。脊椎カリエスに侵され、寝たきりとなった身で著した随筆や日記「病牀六尺」「仰臥漫録」に基づき、子規最後の日々を綴ったドラマです。ちなみに子規が没したのは1902(明治35)年、あとひと月で3